2018年6月4日月曜日

謝罪の極意は難しい?

最近、謝罪会見を見かけることが多くなりましたね。しかも、弁護士同伴の謝罪会見がとても増えました。法律家は、謝罪でも活躍できるってことですね。

謝罪では、事実の把握、事案の性質付け(よくある一般的な話なのか特殊なのかなど)、原因の分析、対応(すでに暫定的にとっている対応と今後取りうる対応)、謝罪の有無、今後に向けた前向きなメッセージをどう盛り込むのか、服装などなど、たくさんの点が問題になります。すべてではないにしても、法律家の腕の見せ所がたくさんありますね。

最近の流行は、もちろん「第三者委員会の設置」。この委員や委員長に選ばれやすいのも、法律家です。どうしてかといえば、日ごろから法令を含むルールの取り扱いに長けていて、しかも事実の当てはめにも慣れている上に、事件の結末について相場観を持っているからです。和解すべきなのか、全面的に非を認めるべき事案なのかそうではないのか、今後の対応としてどんなことをどんな順序で、どのくらいのスピード感(期限)で実施していくのかが問われています。

謝罪は、辛いし大変ですけど、大人になると、自分が悪くないのに怒られることばかりですよ(笑)。怒られ慣れるくらい、僕も毎日のように怒られました。大事なのは、お叱りを受けた後です。何が悪いのか、それを上司やクライアントにどう伝えて、是正措置も含めてどうやってご納得いただくのかは、今後にとって非常に重要です。弁護士じゃなくても非常に役に立つ技術です。

ゼミでは、謝罪会見を開いてみる会を必ず設けています。意外と面白いんですよ。
言葉1つの使い方もそうですけど、そもそも、同じ事案で責任を認めるのか認めないのか、
認めるとしてどのように記者会見で話すのか、グループによって色が出ます。

実際には、組織として一定の方針が示されたうえで謝罪会見に臨むことが多いので、自分なら謝るのに謝らない形になったり、その逆もまた然りです。

謝罪の極意はゼミだけでは学べないですけど、謝罪は人生にとって大事です。
是非、少しでも上手くなって卒業してください!