ゼミでプレゼンテーションの練習をしていると、ただ「なあなあ」にこなしているヒトが多いですけど、非常に勿体ないです。プレゼンテーションは、せっかく考えたり議論した内容を相手に伝える技術なので、もしそれを使いこなせなければ、いくら素晴らしい中身の考えや議論でも無駄になります。
プレゼンテーションに極意なんてないのですが、基本はあります。たとえば、Netflixで放映されている「グッドワイフ」という弁護士のドラマがありますけど、当該ドラマに出てくる弁論技術は、プレゼンテーションとしても素晴らしいです。基本に忠実です。一度、ご覧ください。
プレゼンテーションで大事なことの第1は、相手を知ること。どんな場所で、どんな相手に何を伝えたいのか。伝えたいことをそのまま伝えても、相手はそのまま理解してくれないかもしれないでしょう。伝えたいコアなメッセージを、場面や相手に応じて少し変えていく必要があります。もちろん、臨機応援にです。準備はしていても、その場その場の反応に応じて瞬時に変えていくことが大事です。
ゼミでは、シミュレーションやロールプレイを行い、ゼミ生を相手にではなく、さまざまなクライアントを相手にプレゼンテーションを考えて貰うようにしています。どんな場面におかれているどんなクライアントなのかをより具体的に想定し、そこからプレゼンテーションの内容や順序を組み立てていきます。
事前に相手をよく知ることは、交渉術でも基本中の基本。プレゼンテーションでも、その点は同じです。交渉など必要ないくらい、相手に納得して貰うのがいわばプレゼンテーションですしね(笑)。