SPIに答えはあるけど、就活には答えなんてたぶんないですね。なんとなく、どの会社でも選考がうまくいく人と、そうでない人がいる。AIで分析したら、特徴は把握できるはずですけど、究極的な理由はわからない。最後まで、なんで落ちたのかはわからないんです。そういう意味では、大学で受ける定期試験などとはぜんぜん違う世界です。頑張って準備しても落ちるわけなので。定期試験では、そういうことはまずないです。
前から書いていますけど、法学部の学生にとって就活は苦痛でしょうね。普通は。だって、同じルールに、類似する事実を入れたら答えも同じになるはず、そういうロジックで学び続けてきたら、いきなり違う世界に放り込まれるのですから。ある会社の採用ルールに照らして、フィットするように努力した二人がいて、凄く似ているけど片方が合格し、片方が落ちる。そんなのはざらにある。本当は、法律の世界だってそんなに単純じゃないけど、大学で学ぶのは単純な話ばっかり。教科書で学ぶと、仕方ないですよね。実験室の話で学ぶと、真実の世界は見えなくなるってことです。
机上の空論よりも現場に行ってみたり触ったりする。実際に手にして動かしてみる。そういうひと手間が、就活には有効です。だって、実験じゃないから。相手は人で、貴重な時間を割いて、将来の会社にとって有用な人材を探し出そうと努力している。なんでもいいから僕やわたしを採用してっていうわけにはいかないでしょう。株主利益の最大化にもならないし。
だからこそなんですけど、大学4年間をかけて、魅力的な人間になってほしいです(僕はできなかったけど)。授業やゼミ、それ以外の活動を通じてです。究極的には、この人と一緒に働いてみたい、そう思ってもらえるかですから。4年って案外短いですよ。
4年生の人は、今からでも遅くないです。目先より本質を。自分らしさって何か、他の就活生と違う点、違うからこそ会社に貢献できそうな、会社にフィットしそうな点について真剣に考えてみましょう。話し方とかより百倍大事だと思います。
就活、どうか頑張ってくださいね。