2020年4月27日月曜日

プレゼンしろと言われたら

皆さんならどうします?授業などでプレゼンしていても、ここはあまり注意が払われていない。でも、最も大事な点を忘れてはいけないんです。

まず最初にすべきは、プレゼンの相手を想定すること。具体的にです。自分の売り物や情報も大事だけど、まずは相手を具体化する。これを無視すると、プレゼンは終わり、無駄です。実際の相手がいるなら、そしてある程度の時間があるなら、相手をプロファイルする。そのうえで、プレゼンの戦略を練ることになります。逆に相手がまだいないなら(そして、こっちの方が多いんだけど)、想定します。具体的に。たとえば、家を売るなら、何歳、性別、家族(子どもの有無や人数)、収入、ライフプラン、転勤の有無、実家との関係などを想定してみる。こういう想定から、相手が何を期待していて、自社のどんな点を評価しており、どこを不満に思うんだろうか、最後に購入してもらうにはどんな情報をどんな順序でどのように話すのが良いか、そういうふうに考えていくわけです。

目の前の相手にモノやサービスを売るのではなく、想定された人向けのプレゼンをする場合、おそらく、2通りありますね。1つは、今、自社がどちらかというと売り上げを上げている対象へのプレゼンなのか、逆に自社が苦手としているような対象へのプレゼンなのか。後者を選べばリスクは高いけど、まあ、上手いプレゼンを考えたら評価されますよね。前者なら、自社をある程度評価してくれる方へのプレゼンになるので、評価点をさらに高め、不利な点を補うようなプレゼンになる。オーソドックスに言えばです。後者は、そうはいかない。そもそも、自社より他社を好む人へのプレゼンになるので、相手に見えてない価値を提示して、なおかつ他社に見劣りする点をケアする必要がある。このセグメントのヒトは、何を重視しているのか、その結果、どんな買い物をするのか、何に満足を覚えるのか、そういう分析が必要ですね。

要するに、プレゼンには無味無臭はあり得ないってこと。甘い香りの香水か、すっきりした香りの香水か、ブランド物かそうでない物かなど、個性が出てきて普通。それは、営業成績を上げるためには当然。他社と差別化し、自社の製品やサービスを売るんだから当然ですね。法学部でやるプレゼンや弁論は、はっきり言って無味無臭。誰がやっても、誰が聞いても同じだもん。それは、プレゼンじゃない。外に出てから絶対に通用しないんです。

法律を学ぶと、理論構成ばかり気になる。法令の何条か、要件を満たすのかどうか、証拠をどう使うか、どう見せるか、どう話すか、そもそも、誰に向かって話しているのかを無視していることが多い。レポート書くときもそう。誰に向かって、誰のために書いている?そんなこと、あんまり意識してないですよね。きっと。

ここに書いてあるのは当たり前のことなんだけど、法学部では絶対に教えないんだよね。それは、プレゼンする機会がないからなんだと思う。教員も学生も。相手次第で、話し方や見せ方は大きく変わるけどな。本当は。

忘れちゃいけないのは、プレゼンは、売り物や売るサービスそのものじゃないってこと。プレゼンの良さは、結局、売れてなんぼです(笑)。だからこそ面白くて、いろんなアプローチがあるんだよね。相手次第、自分次第で。ドラマ、「家を売る女」とかでは、それが綺麗に示されれて面白いです。就活終わるまでは、「素」でもいい。その方が評価されることもあるし、「素」だけでよい評価を得る人もいる。でも、就活の先の世界では、結果を出すのは意外と大変ですよ。素だけでは、結果は出ない世界、いち早く見てみてください。