2018年7月17日火曜日

ご自由にどうぞ、は実はもっとも自由じゃない?

自己PR、自己紹介、プレゼンテーションで「形式自由」とか「自由にどうぞ」と言われることがありますけど、要注意です。形式自由の場合の難易度は、比較的高いからです。大学や大学院の入試、あと就職活動でも一応、こんな人材が欲しいというのは情報として公開されています。ただし、形式自由の場合、比較や評価する軸が明らかにされないわけで、そこで勝負するのはかなり骨が折れるはずです。形式自由の場合こそ、自分が何を求められているのか、究極的には何を評価するつもりなのか、相手の気持ちに立ってみる必要があると思います。

(形式を決めている方が、評価しやすいんですけど、相手も準備してくるし、「素」の力が見えにくくなります。あと、評価軸を自分で設定できる能力を見る、と言う意味で(ここで自分を評価してくれ、というように)、形式自由には意味があります。)

学生のうちは、形式自由とか言うと「楽」をしちゃいますよね(笑)。形式自由にした方が、実のところ評価者にはいろいろ見えるものです。努力して書いているのか、どこかの使い回しなだけなのか。本気なのか軽い気持ちなのか。定期試験もそうです。論述の方が、間違った回答でも勉強してきたのかどうか、よくわかります。でっち上げの回答は、もちろんすぐわかりますし(笑)。記号回答だと、ゼロイチでしか評価できないんです。

事前に相手を調べ上げても、結局はその場が肝心。目の前にいる相手や事案こそが重要です。目の前の事案や人にとって、自分が調べてきた内容が当てはまるのかどうか、それをすぐに見分けて対応するしかないですから。

逆に言うと、だからこそ、プレゼンテーションでは基本が重要になります。基本型を自由自在にアレンジして、目の前の事案や人に向けて話す。基本がなければ、アレンジも何もできないですから。

ご自由にどうぞ、と言う言葉には要注意です(笑)。相手は、あなたより上手かもしれないですよ。