2018年7月2日月曜日

変わってはいけないもの、変わるべきもの

先日、ジュエリーブランドの「ショーメ」の展覧会(時空を超える宝飾芸術の世界)に行ってきました。1780年から続くメゾンの作品、そこに現れる思想は、僕の講義やゼミとは違う世界を示しています。

https://mimt.jp/chaumet/midokoro.html

法はどこまでいっても道具。人々のために傅かなければならない。必要に応じてぎりぎりまで変わらざるを得ない。廃止される法令だってあるくらいです。

ブランドは、変化してよい部分と、変わってはいけない部分の両方を持っています。変わってしまったらブランドとしての価値がなくなる一線がある。とはいえ、時代の変化と共に、ブランドも変容しなければならない。変わってはいけないものと、変わってよいというか変わるべきものがせめぎ合って、ブランドは長らく社会に根付いている。

ゼミとか個人のプレゼンや考えでもそうですが、全部、僕の考え方に染まったらダメです。自分を活かしてください。僕の考えや他の学説だって、世界に数ある考えの1つでしかないので。皆、世界で1つしかない、いわば「ブランド」なんですから(笑)。

最高のプレゼンは、型にはまらない、自分らしさの出るプレゼンだと思います。誰にも真似できない世界がそこにはあります。僕は、ゼミ生が就活に出る前に、そこまで到達してもらたいです。

僕のゼミはまだ3年しか歴史がないです。当たり前ですが、ブランドでも何でもない。だからこそ、このゼミの変わってはいけないものと、変わるべきものをゼミ生と探している真っ最中と言えます。変わってはいけないものは、学生が主役で学生が作り上げるゼミであること、ゼミの時間外での作業を極力ゼロにすること、メモとプレゼンを駆使してクライアントに最善の利益をもたらすという能力を磨くこと、さまざまな学生がそれぞれそれなりに楽しめるゼミであること、夢を持ってそれを叶えようとするゼミ生からなること、このくらいですかね。あとは全部、粉々になっても変容してしまってもいい。

自分の中で変わってはいけないもの、変わるべきもの、持っていますか?
持っていた方が、人間として素敵だと思います。


(Photos taken at the Mitsubishi Ichigokan Museum, Marunouchi, Tokyo, JAPAN in June 2018)