今学期の二週目が終わりました。あっという間でした。後期は、前期以上に講義の負担が大きく、ほとんど考える時間がないのですが、「法と経済」の改革にはほんの少し、手ごたえを感じています。まだ道半ばですけど、この調子で最後まで走れたら、今までにない講義になると思います。
今日の本題は、オープンゼミ。オープンゼミでは、2年生に普段のゼミに加わってもらいたいと考えています。近くから眺めるだけではなく、実際にゼミを味わってもらいたいからです。そのため、ゼミの公式ツイッターアカウントでは「途中の入退室禁止」と謳われていますね。禁止、というほど強いものではないですが、僕は、せっかく来てもらえるなら、観てるだけじゃつまらないし、観ているだけでは僕のゼミをきっと理解して貰えない、と思うのです。オープンゼミは、普段の様子を観て、感じてもらう機会ですが、どのゼミでも当然、ある程度の「お化粧」が施されます。だって、ゼミが2年生に評価される場になるわけですから、少しでも綺麗に、美しく、輝かしく見せたいでしょう(笑)。誰だって綺麗に見せたいはず。でも、僕は、ゼミの「素」を、「ありのままの姿」を、2年生に実感してもらうアプローチを採用してきました。できれば、最初から最後まで、実際にゼミに参加してみてください。何人いらっしゃるかわからないですけど、誰でも大歓迎です。2年生を交えて、現ゼミ生がうまく議論し、プレゼンまで導いてくれると信じています(期待し過ぎ、かもしれないけど)。
法学は暗記ではなく、実はカッコいい実学です。純粋な学問ではないかもしれないけど、だからこそ、社会で有用な役割を果たし続けることができる学問です。今回のオープンゼミでは、ニュースで扱われた最新の事例を使って、さらにその先まで考え、解決策を提案してもらいたいと考えています。ニュースでは、事例は紹介されても、法的根拠が明示されることはほとんどなく、「今」が語られます。僕らは、その法的根拠を探し、さらに優れた方法を模索し、別な法的な道具の利用可能性も見出します。行政法、民法、刑法、そして当然ながら、憲法の知識も駆使します。答えはない、というか1つではないです。よりより答えをチームで競います。そして、いずれ、僕らが捜した答えのいくつかが、現実に社会で採用され、使われ、社会を変容させていくことになります。そんな、未来志向の法律問題、皆さんは扱ったことがありますか?講義では、ほとんど扱わないでしょう。僕のゼミでは、普段から、未来志向の法律問題を扱います。法解釈、新しい立法や委任立法、ガイドラインなどの道具を駆使して、未来を創り出す法学の勉強をしているのです。
僕のゼミでは、何度も何度も書いていますが、アウトプットを大事にしています。どんなによいアイディアを見つけても、ヒトに伝わらなければ、説得力がなければ無意味です。皆で議論した内容を、分かりやすく2分でプレゼンしてもらいます。どんなにアイディアが大きくても、複雑でも、長々としていても、2分にまとめられないなら意味はない、そう思います。
一度でもゼミに出たら、きっと、法学部って面白い、法学を学べる、使えるってカッコいい、そう思えるはずです。リーガル・エンターテインメントという表現は、かなり強い表現ですけど(笑)、合う人にはきっと理解して貰えると思います。暗記じゃなく、クリエイティブな考えや議論から、新しい未来を生み出せるゼミに、是非一度、足を運んでみてください。皆さんとお目にかかれるのをゼミの関係者一同、心から楽しみにしています。
(Photos taken in Sep., 2018, at Jindai Botanical Park, Chofu, Tokyo, JAPAN)