「キュリオス」を観てきました。はじめてシルク・ド・ソレイユの作品を観たのですけど、凄いですね。圧倒されました。あのようなライブ感って、大学にはないなぁと思い知らされました。
事前に決めてあるテキストに沿って、毎年、法改正部分を除けば淡々と同じことを教えていくのが法学部、というか大学一般の講義ですよね。ゼミも、流れは毎年同じ。ジャズのように同じ曲、同じプレイヤー同士でも同じ音は二度と聞けないかもしれない、そんな貴重さってゼロです。学生としても、同じことなら聞かないでレジュメだけ得られればいい、そう思うのも仕方ないかも。
法律を学んでいると、じっくり考えてレジュメにまとめてゆっくり30分から1時間かけて話すことに慣れてしまいますが(笑)、当然ながら、社会に出たらそんなに時間は与えて貰えません。話せる時間はせいぜい1分。1分で勝負が決まるのはざらです。準備時間は、数日、1日の時もあれば、数時間の時もあれば数分しかないこともある。急な商談の時は、相手の分析にも時間をそんなにかけられません。
要するに、目の前の瞬間において最高のパフォーマンスをできるかどうか、それが大事なのです。キュリオスでも法学でもサークルでも、現場に出たら変わりないです。目の前の瞬間で成果を出せなければ、次はない。ただそれだけです。
短い準備時間、極めて短いプレゼン時間には意味があります。
せっかく頑張って準備しても、上手く話せなければ意味はない。相手には努力した分だけのことが伝わらないからです。プレゼンで失敗すれば、もはや時間をもとには戻せないこともゼミで経験して欲しいです。
キュリオスほどのライブ感を出せないまでも、休んで損したなって思って貰えるくらいの
講義やゼミをしたい、と改めて思いました。マジックでも曲芸でもアートでもなく、法律の話で。