法学部に入ったら何をしますかって聞くと、「法律のお勉強します」っていう学生が多くなっています。「これまではバイトや部活動と勉学の両立を頑張ってきたけど、大学では勉強がしたいんです」って話してくれる学生さん、真面目だなぁって思います。真面目だなぁって思う反面、バイトや部活動に使っていた時間すべてを、法律の勉強に本当に注ぎ込めるのかなとか、結局、大学は楽しいところなので遊ぶことにならないのかな(笑)って感じてしまいます。
ちなみに、法律の勉強ってどうやってしますか?これまで以上に勉強を頑張りますということは、法律の勉強をするのでしょうけど、具体的に何を、どうやって学ぶことを想像しているのでしょう?高校生までと違って、大学では勉強は自分主体で、どんどん進めることができます。先生や他の人の進捗を待たなくてもいいんです!!!司法試験対策の予備校に通って予備試験を受けますか?それとも、自分で講義を聴きながら基本書をたくさん読みますか?大学の試験でダブルAを取るための勉強を独自に続けますか?どれでも何でもいいですけど、「法律を勉強する」ならどうやって勉強するのか、具体的に考えておいたらよいと思います(具体的な内容を何も話せないと言うことは、将来、大学に入ってから考えることになり、考えている時間は勉強できないってこと、ですよね。。。)。
僕は、法学部に入ったら、一度、何でもいいからバイトをしてみたらよいのではないかと思います。バイトをするということは、契約を結んで誰かのために働き、お金を貰うことになります。いろいろと教えて貰って頑張ってみても、ミスすることがあります。ミスしたらどうなるのか、誰がどうやって責任を負うのかなどなど、バイトには法律問題が満載なのです。ちなみに、バイトをしてみると、将来、何をしてお金を貰って生きていきたいのか、もっと具体的に考えることができるようになります。単にお金を稼ぐってどういうことかを理解できるだけでなく、就活で話すエピソードもたくさん得ることができます。苦しかったけど乗り越えたとか、自分の特性とか、強みとか、すべて経験談を元に話すことができるようになります!
法学部に入ったら何をしますかって聞くと、「法律のお勉強します」って言いつつ、でも、「バイトもしようかなと思っています」って話すと、おぉ、法学部に入る学生って感じ。法学は実学でしかなく、そもそも法学部を出ても何も資格は得られません。ロースクールに入る準備をするにしても、社会を知るのは大事ですよ~。
※ちなみに、僕は学生時代、あまりバイトしていなかったので反省しています(_ _)。
This blog is mainly providing useful information to students who are interested in the seminar on law and policy in healthcare.
2016年12月29日木曜日
『家を売るオンナ』にはプレゼンのヒントがたくさん詰まっている?
三軒家万智さんが部下の白洲美加さんに5分間で売却する物件の説明を求めているシーンがあるのですけど、あれは僕がゼミでやってもらっている「5分間プレゼン」と同じだなぁ、と思いました。5分間話すのは意外に大変ですし、そもそも、5分間の話を一瞬でまとめるキラーワードから入らないと、聞き続けては貰えないでしょう。対象が「これから売却する物件」でも、「就活の際の自分」でも、はたまた「企画書」でも、プレゼンテーションでやるべきことの基本は同じ。『家を売るオンナ』には、プレゼンテーションのヒントがたくさん詰まっています。
法律と関係ないじゃん、って思うかもしれませんけど、本当にそうでしょうか?プレゼンの対象物が客観的に完璧であることはそもそも希ですし(笑)、仮に客観的に完璧だとしても、説明する相手にとってフィットしなければそれは無駄です。完璧でなくても、お客様が満足して買ってくれるかどうかこそ大事、三軒家さんはそれをずっと言い続けていますね。法律の議論も同じですよ。使えそうな法令や法令を解釈した判例があったとして、ぴったりフィットする事案なんて希ですから(笑)。どこが似ていて、どこが似てないけど、結局言いたいことは、この事案を自分にとって有利に扱って貰いたいということ。いくら法律を学び、覚えて、諳んじることができても、相手を納得させられなかったら使い物にならないです。
学生の皆さんには、仮説事例のように過去の有名判例にぴったし当てはまるものだけではなく、目の前にある事案について、関連法令を適用し、自分に有利な状況を作り出せる人間になってほしいと思います。それはすなわち、家を売るオンナならぬ、『法を使いこなせるヒト(オトコ&オンナ)』になるってことです。
今まであまり書いてきませんでしたけど、実際に案件の行く末を決めるヒトが誰で、どんなヒトで、どんな考え方をするのかを事前に調査するのは大事です。直接調べられたら一番ですが、駄目ならそのヒトの書いたものを読んだり、そのヒトの知り合いから聞いたりすることもできます。
あなたも法律について、三軒家万智さんのようにきっとなれます。
プレゼンテーションの能力を磨けば、あなたの就活はもちろん、あなたの人生が大きく変わるかもしれません♪
法律と関係ないじゃん、って思うかもしれませんけど、本当にそうでしょうか?プレゼンの対象物が客観的に完璧であることはそもそも希ですし(笑)、仮に客観的に完璧だとしても、説明する相手にとってフィットしなければそれは無駄です。完璧でなくても、お客様が満足して買ってくれるかどうかこそ大事、三軒家さんはそれをずっと言い続けていますね。法律の議論も同じですよ。使えそうな法令や法令を解釈した判例があったとして、ぴったりフィットする事案なんて希ですから(笑)。どこが似ていて、どこが似てないけど、結局言いたいことは、この事案を自分にとって有利に扱って貰いたいということ。いくら法律を学び、覚えて、諳んじることができても、相手を納得させられなかったら使い物にならないです。
学生の皆さんには、仮説事例のように過去の有名判例にぴったし当てはまるものだけではなく、目の前にある事案について、関連法令を適用し、自分に有利な状況を作り出せる人間になってほしいと思います。それはすなわち、家を売るオンナならぬ、『法を使いこなせるヒト(オトコ&オンナ)』になるってことです。
今まであまり書いてきませんでしたけど、実際に案件の行く末を決めるヒトが誰で、どんなヒトで、どんな考え方をするのかを事前に調査するのは大事です。直接調べられたら一番ですが、駄目ならそのヒトの書いたものを読んだり、そのヒトの知り合いから聞いたりすることもできます。
あなたも法律について、三軒家万智さんのようにきっとなれます。
プレゼンテーションの能力を磨けば、あなたの就活はもちろん、あなたの人生が大きく変わるかもしれません♪
2016年12月21日水曜日
ゼミにもいろいろある
青学でのゼミは医療と法をテーマにしていて、ある大学で行っているゼミとほぼ同じ内容ですが、4月からやってみて思うのは、結果がまったく違うということです。良くも悪くも違っています。同じように教えているのにどうして違うのか、とても興味深いです。
1つめは、非常勤として教えているところとテニュアを貰って教えているところでは、学生との交流の密度がどうしても違う、ということはありえます。密度が高いとよいかといえば、実際にはそうではないですね(笑)。安心して楽してしまう学生や、学問ではなくイベント的な要素を求める学生が多くなりがちです。もう少し言葉を選んで書くなら、テニュアを貰っているところでは学生のイニシャティブでさまざまな活動を組み込んでいくことができる分、教える内容は限定的になったりもします。
2つめは、就職活動と同じですけど、ゼミにフィットしない学生がどの程度いるか、ということだと思います。志望理由や面接を通じて慎重に選抜しても、結局フィットしない学生はどうしても不可避的に出てきてしまいます。僕のゼミでは、法律を学んで使うことの面白さを追求するので、そもそも、法律を学ぶのが嫌いなヒトには向かないのですけど、難しいものです。仮にぴったりフィットしなくても、居心地のよいゼミにしようとすれば、当初予定していた内容を削って、フィットしない学生に合わせて内容を修正していくことになります。
3つめは、目標の共有ですね。僕は、医療と法を題材にしていますが、ゼミで就職活動や就職後も役に立つような法的な知識を習得することを目標にしています。学生の中には、必ずしも目標を共有して貰えない人もいます。どうしたら共有できるのかは、僕の中でも答えがまだ見つかっていません。特別なインセンティブを与えるものでもないですし、かといってサンクションを課してまで共有しても仕方ないですし(笑)。
ゼミで伝えられることは多くないですし、ゼミの期間は長いようで短いです。
皆さんも、良いゼミをぜひ選んで、楽しい時間にしてくださいね。
1つめは、非常勤として教えているところとテニュアを貰って教えているところでは、学生との交流の密度がどうしても違う、ということはありえます。密度が高いとよいかといえば、実際にはそうではないですね(笑)。安心して楽してしまう学生や、学問ではなくイベント的な要素を求める学生が多くなりがちです。もう少し言葉を選んで書くなら、テニュアを貰っているところでは学生のイニシャティブでさまざまな活動を組み込んでいくことができる分、教える内容は限定的になったりもします。
2つめは、就職活動と同じですけど、ゼミにフィットしない学生がどの程度いるか、ということだと思います。志望理由や面接を通じて慎重に選抜しても、結局フィットしない学生はどうしても不可避的に出てきてしまいます。僕のゼミでは、法律を学んで使うことの面白さを追求するので、そもそも、法律を学ぶのが嫌いなヒトには向かないのですけど、難しいものです。仮にぴったりフィットしなくても、居心地のよいゼミにしようとすれば、当初予定していた内容を削って、フィットしない学生に合わせて内容を修正していくことになります。
3つめは、目標の共有ですね。僕は、医療と法を題材にしていますが、ゼミで就職活動や就職後も役に立つような法的な知識を習得することを目標にしています。学生の中には、必ずしも目標を共有して貰えない人もいます。どうしたら共有できるのかは、僕の中でも答えがまだ見つかっていません。特別なインセンティブを与えるものでもないですし、かといってサンクションを課してまで共有しても仕方ないですし(笑)。
ゼミで伝えられることは多くないですし、ゼミの期間は長いようで短いです。
皆さんも、良いゼミをぜひ選んで、楽しい時間にしてくださいね。
2016年11月25日金曜日
ゼミ自体の時間は短い
ゼミを開いていて感じるのは、ゼミ自体の時間がとても短いということです。僕のゼミでは、予習や復習よりもむしろその場で考えて、プレゼンに仕上げる能力を磨きます。そのため、その他の時間に別途交流を持たない限り、学生間で時間を割く必要がありません。学生にとっては、1時間半が貴重な交流の時間になります。僕としては、1時間半一本勝負のつもりで毎回ゼミを開いていればよいのですが、ゼミで友人を作りたいと考えている学生にとっては物足りないかもしれません。
法律の勉強は、正直、地道なものです。さまざまな判例や学説を覚えて、別な案件に応用できるようにしておく必要があり、そこでは一人である程度本を読んだり、勉強することが欠かせません。大学生の皆さんにとっては、ただただ苦痛の時間かもしれませんね。
しかしながら、実際の社会では、法律は勉強するものではなく、調べて使うものです。企業でもどこでもですが、法律を1人で学ぶというより、法律について議論したり、案件について将来のあらゆる可能性を想像する必要があります。法理論を展開するだけでなく、相手方と交渉も求められたりします。そこでは、多くの人とのやりとりに多くの時間が割かれることになるのです。要するに、実社会では一人で法律を学んでいてもまったく無意味ということです。
ゼミでは、グループワークを通じて、他のヒトとの議論や協力の仕方を学びますが、ゼミの時間以外にも、一緒に何かをやってみたら面白いと思います。ゼミの枠の中ではなく、外に出て、一緒に新しいものを生み出したり、新しいアイディアを議論することこそ、大学生にとって極めて重要なことだと思います。就職活動におけるエピソードとして、これ以上のことはないかもしれません。
ゼミやゼミ以外での活動は、確かに大学の成績には綺麗に反映されないかもしれませんが、皆さんの法的なセンスや生きる力を劇的に変える可能性があります。一人で勉強するだけではなく、ぜひ、他のヒトとの時間も大事にしてください。僕が大学生だったころにできなかったことの1つです。
ゼミの自体時間は短いです。2年間を通じても、僕らの時間は90時間。意外とあっという間ですよ(笑)。
法律の勉強は、正直、地道なものです。さまざまな判例や学説を覚えて、別な案件に応用できるようにしておく必要があり、そこでは一人である程度本を読んだり、勉強することが欠かせません。大学生の皆さんにとっては、ただただ苦痛の時間かもしれませんね。
しかしながら、実際の社会では、法律は勉強するものではなく、調べて使うものです。企業でもどこでもですが、法律を1人で学ぶというより、法律について議論したり、案件について将来のあらゆる可能性を想像する必要があります。法理論を展開するだけでなく、相手方と交渉も求められたりします。そこでは、多くの人とのやりとりに多くの時間が割かれることになるのです。要するに、実社会では一人で法律を学んでいてもまったく無意味ということです。
ゼミでは、グループワークを通じて、他のヒトとの議論や協力の仕方を学びますが、ゼミの時間以外にも、一緒に何かをやってみたら面白いと思います。ゼミの枠の中ではなく、外に出て、一緒に新しいものを生み出したり、新しいアイディアを議論することこそ、大学生にとって極めて重要なことだと思います。就職活動におけるエピソードとして、これ以上のことはないかもしれません。
ゼミやゼミ以外での活動は、確かに大学の成績には綺麗に反映されないかもしれませんが、皆さんの法的なセンスや生きる力を劇的に変える可能性があります。一人で勉強するだけではなく、ぜひ、他のヒトとの時間も大事にしてください。僕が大学生だったころにできなかったことの1つです。
ゼミの自体時間は短いです。2年間を通じても、僕らの時間は90時間。意外とあっという間ですよ(笑)。
2016年11月23日水曜日
ゼミは就活にとって意味がある?
このゼミは医療と法に関するものですが、就職活動にとっても一定の意味があると思っています。
どんな意味があるかといえば、それは自分の行きたい会社にとって自分の魅力を最大限引き出し、説得力のある話をする能力を磨けるからです。
自分の行きたい会社にとって自分の魅力を最大限引き出し、説得力のある話をする能力を磨く、というのはどういうことでしょう?
ゼミでも法律の講義でも、僕らはルールを覚え、そのルールに事実を適用してある結論を導き出しますが、就職活動では何がルールかわかりますか?もちろん、各企業によって違うはずですが、各社の採用方針や欲しい人材像を知ることができれば、それが僕らがよく扱っているルールに近いです。より一般的には、「ある人が企業にフィットする人材であって、かつ、企業に貢献できる人材であれば、その人は内定を取りやすい」とは思いますが、これだと曖昧すぎますね。
企業分析は、結局、各社の採用方針を把握し、自分が働きたい企業像と合うのかどうかはもちろん、自分が採用方針のどこにフィットし、どこがフィットしていないのかを知ることができる貴重な機会です。
ルールが分かれば、あとは事実を積み上げていけばよいですね。自分が採用方針を満たしていること、満たしているかとを示すエピソードがあること、他のヒトではなく自分が採用されるとどんな点が企業にとって望ましいのか、そのような流れでプレゼンテーションを作ることができます。エントリーシートも同じです。
学生の皆さんが誤解しているのは、上手く話すことで採用されるのではないか、という点ではないでしょうか。企業の採用担当の方と話して率直に感じるのは、話し方だけでなくヒトの「本質」を見ていらっしゃるということです。「本質」とは究極、「大学生活でどのようなことをしてきたか」です。それは、言い換えれば、採用方針に適用できるエピソードがどれだけあるかです。そのエピソードが面白ければなおよいですが、面白くなくても、1つ1つのエピソードから何を考え、どう行動してきたのか、その行動を踏まえて就職したら何を成し遂げられると思っているのかを知りたいはずです。
このゼミでは、プレゼンテーションの技法はもちろんですが、エピソード作りにも協力できたらと思っています。大学生活の中でゼミが占める割合は小さくても構わないですが、あなたの人生をより良い方向に変えるきっかけを提供できるようなゼミでありたい、そう考えています。
どんな意味があるかといえば、それは自分の行きたい会社にとって自分の魅力を最大限引き出し、説得力のある話をする能力を磨けるからです。
自分の行きたい会社にとって自分の魅力を最大限引き出し、説得力のある話をする能力を磨く、というのはどういうことでしょう?
ゼミでも法律の講義でも、僕らはルールを覚え、そのルールに事実を適用してある結論を導き出しますが、就職活動では何がルールかわかりますか?もちろん、各企業によって違うはずですが、各社の採用方針や欲しい人材像を知ることができれば、それが僕らがよく扱っているルールに近いです。より一般的には、「ある人が企業にフィットする人材であって、かつ、企業に貢献できる人材であれば、その人は内定を取りやすい」とは思いますが、これだと曖昧すぎますね。
企業分析は、結局、各社の採用方針を把握し、自分が働きたい企業像と合うのかどうかはもちろん、自分が採用方針のどこにフィットし、どこがフィットしていないのかを知ることができる貴重な機会です。
ルールが分かれば、あとは事実を積み上げていけばよいですね。自分が採用方針を満たしていること、満たしているかとを示すエピソードがあること、他のヒトではなく自分が採用されるとどんな点が企業にとって望ましいのか、そのような流れでプレゼンテーションを作ることができます。エントリーシートも同じです。
学生の皆さんが誤解しているのは、上手く話すことで採用されるのではないか、という点ではないでしょうか。企業の採用担当の方と話して率直に感じるのは、話し方だけでなくヒトの「本質」を見ていらっしゃるということです。「本質」とは究極、「大学生活でどのようなことをしてきたか」です。それは、言い換えれば、採用方針に適用できるエピソードがどれだけあるかです。そのエピソードが面白ければなおよいですが、面白くなくても、1つ1つのエピソードから何を考え、どう行動してきたのか、その行動を踏まえて就職したら何を成し遂げられると思っているのかを知りたいはずです。
このゼミでは、プレゼンテーションの技法はもちろんですが、エピソード作りにも協力できたらと思っています。大学生活の中でゼミが占める割合は小さくても構わないですが、あなたの人生をより良い方向に変えるきっかけを提供できるようなゼミでありたい、そう考えています。
Photo taken at a hotel, located at Otemachi, Tokyo, JAPAN
2016年11月21日月曜日
覚えるのではなく調べて使える法学へーlegal research and writing
授業では提供できないゼミの魅力として、法の使い方を学べる点を挙げることができます。講義では、どうしても教えるべき内容が多いこともあって、教えられたことを覚えて試験で吐き出して終わり、その繰り返しになりがちです。教えてもらった内容をどう使えるのかについてまでは、学べないことがほとんどだと思います。
しかしながら、実際の世界ではそのような知識はまったく使い物になりません。たとえば、せっかく覚えた内容はたった1年で陳腐化することがあります。会社法が好例です。それに、重要判例を覚えてみても、その事案と完全に一致する事案が再び起こることなど、皆無だからです。だからこそ、ゼミでは法(法令、判例、学説など)を覚えるのではなく、むしろ基礎的な事項をヒントにして必要な情報を調べて使えるようなセンス、というか基本的なウィズダムを皆で学びたいのです。
世の中のありとあらゆる事案は、法的な問題と言っても過言ではありません。法の欠缺といわれる領域は確かにありますけど、そのような領域でも、ガイドラインや指針が運用上、重大な影響を及ぼしていることがあります。要するに、どんな問題でも法的な論点が含まれうる、ということです。
ゼミ生には、何か問題が起きたときに、法的な視点ではこの事案をどのように処理できるのか、特に自分のクライアントや自社にとって最善の利益に適うような処理の方針が何かさらっと語れるような、語れないなら調べてメモを書けるような人材になって欲しいです。
法学の面白さは、答えが1つに見えて、実のところぜんぜんそうではないことです。法解釈と事実関係の組み合わせによって、無数の解を導き出すことができます。そのような複数の解が存在する場合に、自分や自分のクライアントの押す解がより正しいことについて説得力のあるメモを書いたり、プレゼンができるのか、それこそ法学で磨くべき能力だと信じてやみません。
プレゼミは半期、本ゼミは約2年しかないですが、その間で可能かなぎり、ゼミ生の法的なセンスを磨き上げられたらと思っています。
Photo taken at a hotel located in Singapore, in 2016
2016年11月16日水曜日
医療と法を学んで何になる?-creative legal thinking for clients
このゼミは、医療と法を考えると題するものですが、別に医療分野で働く人を念頭に置いているわけではぜんぜんありません。医療は面白い題材として使っていますが、どの分野で活躍する学生にとっても、意味のある内容にしたいと思っています。
法的な問題はすべてパズルで、このゼミではこのパズルを自由自在に解く方法を学びます。パズルと言っても、ジグソーパズルとは違って、「言葉」を使った「高度なパズル」です。このパズルは、法学部で学んだり、ロースクールを修了しないと、そんなに簡単には扱えないのが特徴です。具体的にいえば、世の中のルールを見い出し、そのルールに事実を当てはめて、自分や自分の仕えるクライアントにとって望ましい結論を導き出していくパズルなのですが、このパズルを解ける点で、法学部の学生は他学部の学生よりも強みがあるのではないでしょうか。
このゼミで学ぶパズルの解き方は、ルールが憲法でも法令でもガイドラインでも構いませんし、社内規定でも応用可能です。当然ながら、医療に関係していても関係していなくても応用することができます。極めて重要なのは、ルールは「言葉」から作られていて、言葉の意味には必ず一定の幅があります。また、ルールには制定される目的があって、その目的の手段として使われます。さらに、言葉の幅は時代によって変わることがあり、目的からも変容していくことが十二分にあり得ます。さらに、法令であれば、最高裁が最終解釈権限者になりますが、他のルールだと誰かが最終解釈権限者になります。そして、最終解釈権限者が下した判決ないし判断を確認して、その射程がどこまでかを検討することになります。
最終解釈権限者が下した判決ないし判断を確認して、その射程がどこまでかを検討するのは、もっとも重要と言っても過言ではないです。ある判決や判断が下される前提となる事案の事実を把握した上で、将来起こりうるないし目の前の事案が過去の事案と同じなのか(同じルールが適用される程度似ているのか)、それとも別なのかを見極めなければなりません。裁判官のようにではなく、クライアントの最善の利益のための射程分析ができるかどうかは、きっと皆さんの将来を大きく左右すると思います。
ちなみに、このゼミではだらだらと報告書をまとめたり、長いレジュメをまとめるのではなく、ポイントを絞ってリーガルメモをまとめたり、プレゼンテーションを行う技術を磨きます。パズルが上手く解けてます、ということがわかる文章やプレゼンこそ重要だと考えています。
法的な問題はすべてパズルで、このゼミではこのパズルを自由自在に解く方法を学びます。パズルと言っても、ジグソーパズルとは違って、「言葉」を使った「高度なパズル」です。このパズルは、法学部で学んだり、ロースクールを修了しないと、そんなに簡単には扱えないのが特徴です。具体的にいえば、世の中のルールを見い出し、そのルールに事実を当てはめて、自分や自分の仕えるクライアントにとって望ましい結論を導き出していくパズルなのですが、このパズルを解ける点で、法学部の学生は他学部の学生よりも強みがあるのではないでしょうか。
このゼミで学ぶパズルの解き方は、ルールが憲法でも法令でもガイドラインでも構いませんし、社内規定でも応用可能です。当然ながら、医療に関係していても関係していなくても応用することができます。極めて重要なのは、ルールは「言葉」から作られていて、言葉の意味には必ず一定の幅があります。また、ルールには制定される目的があって、その目的の手段として使われます。さらに、言葉の幅は時代によって変わることがあり、目的からも変容していくことが十二分にあり得ます。さらに、法令であれば、最高裁が最終解釈権限者になりますが、他のルールだと誰かが最終解釈権限者になります。そして、最終解釈権限者が下した判決ないし判断を確認して、その射程がどこまでかを検討することになります。
最終解釈権限者が下した判決ないし判断を確認して、その射程がどこまでかを検討するのは、もっとも重要と言っても過言ではないです。ある判決や判断が下される前提となる事案の事実を把握した上で、将来起こりうるないし目の前の事案が過去の事案と同じなのか(同じルールが適用される程度似ているのか)、それとも別なのかを見極めなければなりません。裁判官のようにではなく、クライアントの最善の利益のための射程分析ができるかどうかは、きっと皆さんの将来を大きく左右すると思います。
ちなみに、このゼミではだらだらと報告書をまとめたり、長いレジュメをまとめるのではなく、ポイントを絞ってリーガルメモをまとめたり、プレゼンテーションを行う技術を磨きます。パズルが上手く解けてます、ということがわかる文章やプレゼンこそ重要だと考えています。
Photo taken at the Haneda Airport, especially 2nd Terminal, Tokyo, JAPAN
Halloween party in 2016
今年のハロウィンパーティは、学生企画のビンゴと仮装ショーが行われました。学生だけで企画して、皆で楽しんでやり遂げる経験は、社会に出てからも極めて重要だと思います。ゼミでは今後、スポーツやその他の活動を通じて、自分で企画してやり遂げる経験を生み出していきたいと思います。乞うご期待です。
パーティを開いて感じるのは、大人数でコミュニケーションをとることの大変さです。話す技術だけではなく聞く技術も磨いて、よりインタラクティブなゼミを目指したいです。
パーティを開いて感じるのは、大人数でコミュニケーションをとることの大変さです。話す技術だけではなく聞く技術も磨いて、よりインタラクティブなゼミを目指したいです。
Photo taken at 17th Building for AGU, Shibuya, Tokyo, JAPAN
2016年10月26日水曜日
2017年度ゼミ生の選考を終えて-to be or not to be
2017年度ゼミ生の選考を終えました。21名の応募をいただき、13名の合格としました。合格された方、おめでとうございます。合格通知を差し上げられなかった8名の皆様、本当に申し訳ございませんでした。男女比は、男性5名、女性8名です。もともと、女性から13名の応募があり、男性からの応募は8名でした。そのため、結果的に男女比がずれておりますが、お許しいただければと思います。
選考して感じているのは、学生の方々を選ぶのがとても難しい、ということです。皆さん、貴重な時間を割いて選考に臨んでくれて、感謝するばかりです。本当にどうもありがとうございました。最終的に増員1名で選考を終えたのは、12名を選ぶと公言していて、多数の増員合格を出すと、応募時に諦めた学生に対して問題になることや、今年度のゼミで人数が多いことによる弊害を感じているためです。少人数教育でしか提供できない密なグループディスカッションや、個人プレゼンテーションの時間が限定されてしまい、ゼミ生の満足度を下げてしまうことを恐れました。応募者の皆様のご期待に沿えず、本当に申し訳ございませんでした。
プレゼミからの応募者については、結果的に全員合格しましたけれども、毎年、そのような状況になるとは思わないでください。今回について言えば、プレゼミの学生が真剣に準備した結果、他の学生よりも受け答えが優れていた、というだけです。選ばれた学生には、特にプレゼミから応募した学生には、責任を感じて頑張ってほしいと切に希望いたします。
来年度、もしゼミやプレゼミに応募してくださる方については、少し考えてみてもらいたいことがあります。医療と法のゼミは、他のゼミとは決定的にアプローチが違います。その違いを理解して、他ではなくどうしてこのゼミを希望するのか、明確にしていただければ幸いです。プレゼンの技術は、どのゼミでも教えることでしょう。就活対策も、どのゼミでもそれなりにしてくれるでしょう。でも、医療と法のゼミで学ぶ技術は、他のゼミで提供されるものとは違います。どこが違うのか、他のゼミの良いところを捨ててもよい、そう思える理由がどこなのか、ぜひ聞かせていただきたかったです。その時、皆様がお持ちのエピソードを交えると、さらに説得力が増すと思います。
2017年度の選考、ご協力いただき本当にどうもありがとうございました。
ゼミでお目にかかれなくても、ぜひ講義でご一緒できるのを楽しみにしています。
選考して感じているのは、学生の方々を選ぶのがとても難しい、ということです。皆さん、貴重な時間を割いて選考に臨んでくれて、感謝するばかりです。本当にどうもありがとうございました。最終的に増員1名で選考を終えたのは、12名を選ぶと公言していて、多数の増員合格を出すと、応募時に諦めた学生に対して問題になることや、今年度のゼミで人数が多いことによる弊害を感じているためです。少人数教育でしか提供できない密なグループディスカッションや、個人プレゼンテーションの時間が限定されてしまい、ゼミ生の満足度を下げてしまうことを恐れました。応募者の皆様のご期待に沿えず、本当に申し訳ございませんでした。
プレゼミからの応募者については、結果的に全員合格しましたけれども、毎年、そのような状況になるとは思わないでください。今回について言えば、プレゼミの学生が真剣に準備した結果、他の学生よりも受け答えが優れていた、というだけです。選ばれた学生には、特にプレゼミから応募した学生には、責任を感じて頑張ってほしいと切に希望いたします。
来年度、もしゼミやプレゼミに応募してくださる方については、少し考えてみてもらいたいことがあります。医療と法のゼミは、他のゼミとは決定的にアプローチが違います。その違いを理解して、他ではなくどうしてこのゼミを希望するのか、明確にしていただければ幸いです。プレゼンの技術は、どのゼミでも教えることでしょう。就活対策も、どのゼミでもそれなりにしてくれるでしょう。でも、医療と法のゼミで学ぶ技術は、他のゼミで提供されるものとは違います。どこが違うのか、他のゼミの良いところを捨ててもよい、そう思える理由がどこなのか、ぜひ聞かせていただきたかったです。その時、皆様がお持ちのエピソードを交えると、さらに説得力が増すと思います。
2017年度の選考、ご協力いただき本当にどうもありがとうございました。
ゼミでお目にかかれなくても、ぜひ講義でご一緒できるのを楽しみにしています。
2016年10月5日水曜日
オープンゼミを終えて
2週間にわたるオープンゼミを終えて感じるのは、予想以上に多くの学生に参加していただいたことです。記して深くお礼申し上げます。
今回のオープンゼミでは、来ていただいた学生にも現ゼミ生のグループディスカッションに加わっていただき、実際のゼミを直に感じてもらいました。
オープンゼミに来て下さった学生も、来られなかった学生も、ご関心のある方は応募していただければ嬉しいです。選考については何も申し上げられませんが、面接で皆様にお目にかかれるのを楽しみにしています。
このゼミでは、法的なセンスとプレゼンテーションスキルを磨き上げて、将来、どのような法的問題に直面しても、それなりの回答を得て必要に応じて弁護士に頼ることのできるような人材育成を目指しています。医療と法がメインテーマですが、ゼミを出るころには、医療と法以外の問題にも対応できるようになるはずです。
このゼミは新しいゼミですし、おそらく、青学では他に類を見ないゼミです。珍しいということは、リスキーに見えるということですし、ベンチャーやスタートアップ企業のように感じる学生も多いことと思います。他方、新しいので、自分たちで内容を組み替えたり、改善することが容易です。自分たちの手で、よりよいゼミにしてゆける新しいゼミに、もしよかったらぜひお越しください。
今回のオープンゼミでは、来ていただいた学生にも現ゼミ生のグループディスカッションに加わっていただき、実際のゼミを直に感じてもらいました。
オープンゼミに来て下さった学生も、来られなかった学生も、ご関心のある方は応募していただければ嬉しいです。選考については何も申し上げられませんが、面接で皆様にお目にかかれるのを楽しみにしています。
このゼミでは、法的なセンスとプレゼンテーションスキルを磨き上げて、将来、どのような法的問題に直面しても、それなりの回答を得て必要に応じて弁護士に頼ることのできるような人材育成を目指しています。医療と法がメインテーマですが、ゼミを出るころには、医療と法以外の問題にも対応できるようになるはずです。
このゼミは新しいゼミですし、おそらく、青学では他に類を見ないゼミです。珍しいということは、リスキーに見えるということですし、ベンチャーやスタートアップ企業のように感じる学生も多いことと思います。他方、新しいので、自分たちで内容を組み替えたり、改善することが容易です。自分たちの手で、よりよいゼミにしてゆける新しいゼミに、もしよかったらぜひお越しください。
Photo taken at a building located in Roppongi, Tokyo, JAPAN
2016年9月24日土曜日
2016年9月21日水曜日
2016年後期 第1回ゼミの様子
2016年後期第1回のゼミの様子です。今回は、医療と法を考えるゼミが、大学卒業後にどのように役に立ちうるのかを学びました。
すべての写真は、写真家の今祥雄氏に撮影していただきました。記して感謝申し上げます。
(All photos by 今祥雄)
すべての写真は、写真家の今祥雄氏に撮影していただきました。記して感謝申し上げます。
(All photos by 今祥雄)
2016年8月30日火曜日
ゼミを通じて得て欲しいもの
ゼミで得ておいたらよいものが2つあります。それは、1つは「友人」、もう1つは「他の人ができないであろう活動」です。以下、順に簡単に説明します。
大人になると、なかなか友人を作るのは難しいですが、大学時代にはそれが可能です。大人になると、誰しもさまざまな利害関係があって、損得関係のない本当の友人になろうとしても、不可能に近いように思います。大学時代には感じることのできない壁が、大人になると実感できます。だからこそ、(サークルでもバイトでも構いませんが)ゼミなどを通じてぜひ掛け替えのない友人を1人でも作ってください。それは、人生にとって"priceless"な財産になると思います。
友人作りに加えて、何かしら他の人にはない、他の人ができないようなことに挑戦して欲しいなと思います。大学生活はアッという間に過ぎ去っていきます。その貴重な時間の間に、一生懸命勉強して、それを何かの形に残すのでもよいですし、何かを企画して他のヒトを巻き込んでみるのでもよいです。大学生活を終えるころには、否応なしにヒトと比べられる世界に入ることになります。就職活動がよい例です。自分が秀でているのは何か、どこか他のヒトと違う優れた点なのか、具体的な例で示す必要があります。1つでも2つでも、自分なりのエピソードがあったらよいと思います。そのエピソード作りのために、ぜひゼミを使ってほしいです。目立たなくてもよいですし、どんな小さなことでも構いませんが、自分しかできないことを持っておくことはとても大事だと思います。
僕が大学生の頃、ゼミで友人を作り、掛け替えのない活動を行えたのかといえば、実はそんなにうまくできていません。引っ込み思案で自信がなくて、そんなことぜんぜんできませんでした(笑)。でも、だからこそ、学生の皆さんには頑張ってほしいなと心から思います。
ゼミは、おそらく大学/学部が提供している最も重要な付加価値を生む場の1つです。素晴らしい友人と巡り合い、かけがえのない活動を行える場に、ぜひしていきたいですね。
Photo taken at a building located in Toranomon, Tokyo, JAPAN
2016年8月28日日曜日
ゼミ生の期待はいろいろ
ゼミの選考にあたって、最近、凄く考えさせられているのがゼミ生の期待のコントロールです。他の学生と仲良くなりたいだけ、という学生がいるのと同時に、真面目に勉強したい学生、負担が重いのは嫌だという学生、思い出を作りたい学生、英語を学びたい学生などさまざまな学生が居てくれて、その期待にはできる限り応えたいな、と思っています。
学生にはサークルや部活、バイトなどゼミ以外のさまざまな活動があるため、ゼミに割ける時間はとても限られているところ、全員の希望を叶えるのは、程度にもよりますが、極めて難しい気がしています。全員に、同じことを、同じように提供していると、全員の期待は満たされないでしょう。ではどうするのかといえば、全員に最低限の機会を提供しつつ、さらに別なことに挑戦したい学生にはその先までサポートすること、になります。
僕の基本的な役目は、ゼミで新しいことをやりたいヒト、頑張ってみたいことのあるヒトを、平等にサポートすることだと思っています。こうしたいとか、ああしたいとか、問題あるとか口を出すのも大事ですけど(笑)、言ったからには、自分でやり切れる学生、自分で問題を解決できる学生になってほしいです。僕は、やる気のある学生や問題を見つけて解決したい学生をサポートしたいですね。
来年からは、3年生と4年生の2つのグループができるので、ゼミ生の期待もいろいろと変わりそうな気がします。
Photo taken at LKY School of Public Policy, NUS, in Singapore
ゼミの選び方について
ゼミを選ぶときに、先生に選ばれるにはどうしたらよいだろうか、などと悩んでいるかもしれませんが、実際のところ、本当は、学生がゼミを選んでいる側面が大きいです。ゼミの選考というのは、実は就職活動にしているかもしれません。よい会社に就職したい学生と、優れた学生を採用したい会社の関係、ゼミの選択や選考に近いものを感じませんか?
昔、就職活動をしたことがあるわたしは、本気で金融の世界に足を踏み入れようとしたことがあります。ちょうど、リーマンショックの頃です。そのとき、今でもお世話になっている金融の世界の先輩に教えてもらったのは、「就活ってお見合いみたいなもの。相性もあるし、選んでもらったところに世話になろう、そのくらいの気持ちでいなよ」ということです。企業分析や面接の練習をしたからといって、必ずしも希望の会社に入れるわけではないです。他方、自分が努力してどこかの会社に選んでもらえたら、それなりに理由があってのこと。そこで一生を終えるかどうかは別にして、一生懸命頑張ろうって思えるヒトと、思えないヒトの差は大きい。そういうことを、大学院生の頃に教わりました。
ゼミの選考は、就職活動ほどではないにしても、似た側面があります。どこでもよいけど入らないとダメなんじゃないかとか、入れても楽しくなかったらどうしようか、そもそもどのゼミがよいのかなって考えていないでしょうか。ゼミの選考というのは、学生にとってはもちろん、先生にとっても学生を選ぶことになる場合もあります。でも、そのような過程を経て、もしどこかのゼミに入れらとしたら、とそのゼミでの活動は、きっと貴重なものになると思います。
ゼミの選考は大事ですけど、大学生活のすべてではないです。それなりにゼミについて傾向分析をして、自分と合いそうな、そして自分が活躍できそうなゼミを見つけて、自信を持って応募してみてください。結果はともかく、きっと良い経験になると思います。就職活動と似ているなんて言う人はあまりいないかもしれませんけど、自分を良く見せる経験は、就職活動においてきっと無駄にはなりません。
皆さんが、僕のゼミであれ、他のゼミであれ、希望のゼミに入り、楽しい生活を送れるように祈っています。
Photo taken at a building, located in Roppongi, Tokyo, JAPAN
2016年8月25日木曜日
講義とゼミとの間の違いについて
講義とゼミとの間の違いは、学生1人あたりにかけられる時間と、グループワークの有無だと思います。講義は、毎回、学生にマイクを回して意見を求めるので、それなりにインタラクティヴではありますが、ゼミのように各学生に十分な時間を割くことはできません。また、講義ではグループワークの時間を設ける余裕がなく、出席してくれた学生全員に、できる限りマイクを回すので精一杯です。アメリカ法関連の講義以外にこのゼミを選ぶとすれば、それは時間とグループワークの機会を得る、それくらいしか付加価値はありません。
おそらく講義は、ゼミの雰囲気を十二分に提供していると思います。もちろん、講義は一緒に学ぶというよりも、教科書の内容を伝えることに主眼がありますけど、それでも一緒に学ぶような雰囲気を出せるように努力しています。そのため、医療と法を学びたいとか、何かしら特別な理由がない限り、講義だけ履修すれば十分だと思います。
講義を履修して、このゼミに関心を持ってくれる学生が増えてくれることはありがたいですが、講義+αを期待しているとすれば、時間とグループワークくらいしか付加価値がないので、どうかご深慮ください。
ゼミでは、一人一人の学生に、より時間をかけて法的な考え方や、文章の書き方、プレゼンテーションの仕方を学んでいただけるように、最善を尽くしたいと思います。また、グループワークでは、ゼミ生がまんべんなくさまざまな新しいグループで、忌憚ない議論ができるように工夫していきたいと思います。
おそらく講義は、ゼミの雰囲気を十二分に提供していると思います。もちろん、講義は一緒に学ぶというよりも、教科書の内容を伝えることに主眼がありますけど、それでも一緒に学ぶような雰囲気を出せるように努力しています。そのため、医療と法を学びたいとか、何かしら特別な理由がない限り、講義だけ履修すれば十分だと思います。
講義を履修して、このゼミに関心を持ってくれる学生が増えてくれることはありがたいですが、講義+αを期待しているとすれば、時間とグループワークくらいしか付加価値がないので、どうかご深慮ください。
ゼミでは、一人一人の学生に、より時間をかけて法的な考え方や、文章の書き方、プレゼンテーションの仕方を学んでいただけるように、最善を尽くしたいと思います。また、グループワークでは、ゼミ生がまんべんなくさまざまな新しいグループで、忌憚ない議論ができるように工夫していきたいと思います。
Photo taken at a building in Hong Kong, CHINA
2016年8月24日水曜日
ゼミ生の選考について
ゼミ生の選考については、志望理由書と成績を考慮しつつ、最終的には面接で決定させていただきます。ゼミ生を選考するにあたっては、公平かつ平等に、このゼミで勉強するのに相応しい方々に来ていただければと思っております。
ゼミ生に期待するのは、何よりやる気です。担当者がそうであるように、大学生の頃に将来をすべて見通せるヒトばかりではありません。何やろうかな、何をやれば成功できるのかな、よい就職や素晴らしい将来を得られるのかな、というように悩みが尽きないでしょう。そのような状況で、どうして医療に関係する法政策を勉強しようと思ったのか、自分がこのゼミにフィットするのはどうしてか、どう勉強したいのか、ゼミで何を目標にするのか、自分がどのようにゼミに貢献できるのかなどなど、面接では詳しく伺わせていただきます。
このゼミの選考では、これまでの成績ももちろん評価させていただきますが、それ以上に、法的に考える能力について、センスを試してみたいと考えています。成績は、今後の努力でかなり変わりうるものですが、センスはなかなか変わりません。これまでの法学の講義において、そのセンスがどれだけ鍛えられているのか、確認させていただきます。
また、このゼミでは、従来のようにレジュメをまとめる作業を頑張ってもらうというより、短時間で考えをまとめ、その内容を紙に残したり、プレゼンテーションするような能力を養います。人前で話す機会もたくさんありますし、グループワークも毎回あります。今、引っ込み思案の方でも構いませんが、そのような活動に従事できるかどうかも、選考の判断基準とさせていただきます。
なお、第一期生となる現在のゼミ生(3年生)は16名で、男子が6名、女子が10名です。できる限り、男女比を揃えるように努力しているのですが、申請段階において男女比がずれている場合もあるため、一概に均等にできるとは確約できません。ご了承いただければ幸いです。
皆様とお目にかかれるのを楽しみにしています。
ゼミ生に期待するのは、何よりやる気です。担当者がそうであるように、大学生の頃に将来をすべて見通せるヒトばかりではありません。何やろうかな、何をやれば成功できるのかな、よい就職や素晴らしい将来を得られるのかな、というように悩みが尽きないでしょう。そのような状況で、どうして医療に関係する法政策を勉強しようと思ったのか、自分がこのゼミにフィットするのはどうしてか、どう勉強したいのか、ゼミで何を目標にするのか、自分がどのようにゼミに貢献できるのかなどなど、面接では詳しく伺わせていただきます。
このゼミの選考では、これまでの成績ももちろん評価させていただきますが、それ以上に、法的に考える能力について、センスを試してみたいと考えています。成績は、今後の努力でかなり変わりうるものですが、センスはなかなか変わりません。これまでの法学の講義において、そのセンスがどれだけ鍛えられているのか、確認させていただきます。
また、このゼミでは、従来のようにレジュメをまとめる作業を頑張ってもらうというより、短時間で考えをまとめ、その内容を紙に残したり、プレゼンテーションするような能力を養います。人前で話す機会もたくさんありますし、グループワークも毎回あります。今、引っ込み思案の方でも構いませんが、そのような活動に従事できるかどうかも、選考の判断基準とさせていただきます。
なお、第一期生となる現在のゼミ生(3年生)は16名で、男子が6名、女子が10名です。できる限り、男女比を揃えるように努力しているのですが、申請段階において男女比がずれている場合もあるため、一概に均等にできるとは確約できません。ご了承いただければ幸いです。
皆様とお目にかかれるのを楽しみにしています。
Photo taken at Hitachi Seaside Park in 2016, Ibaraki, JAPAN
2016年8月22日月曜日
ゼミ担当者の紹介
ゼミを担当するのは、青山学院大学法学部でアメリカ法を教えている者です。
東北大学法学部、一橋大学法学研究科修士課程を経て、アメリカのセントルイス(ミズーリ州)にあるワシントン大学ロースクールでLL.Mを修了し、東京大学で博士号を取得して、現在、主に青山学院で働いています。
専門は、医療分野の法政策ですが、それ以外にも最先端の技術と法規制について研究しており、最近では自動運転自動車の規制、遺伝子検査の規制、医療ロボットの規制についても研究しています。
もともと、医薬品や医療機器の製造物責任から研究をスタートしていますが、医薬品や医療機器が製品化されるまでには、製造物責任以外にも臨床試験、市販前承認/市販前確認/認証、市販後調査、保険収載/償還など各種ステージで法規制がかかわってきます。そのため、最初は製品の安全性を高めていくための法政策として、製造物責任と行政規制に関心を持っていたのですが、むしろ、医療関連製品の創出のための法規制一般へと関心が広がりつつあります。
医療分野は、医師という専門家が介在する領域で、必ずしも法的な規制が強化されればよい、という話ではありません。法は、ヒトの病気を治せませんし、瀕死のヒトの命を救うこともできません。法が可能なのは、医師や医療従事者に、さまざまな医療技術/医療関連製品を駆使して、診断、治療、そして予防サービスを人々に提供してもらいやすい環境を生み出すこと、ただそれだけに過ぎません。医療における法の力には限界があり、万能ではないということです。
人間にとってかけがえのない健康を支える医療、そして医療に関係する法について、皆さんとゼミで学べるのを楽しみにしています。
Photo by 今祥雄
東北大学法学部、一橋大学法学研究科修士課程を経て、アメリカのセントルイス(ミズーリ州)にあるワシントン大学ロースクールでLL.Mを修了し、東京大学で博士号を取得して、現在、主に青山学院で働いています。
専門は、医療分野の法政策ですが、それ以外にも最先端の技術と法規制について研究しており、最近では自動運転自動車の規制、遺伝子検査の規制、医療ロボットの規制についても研究しています。
もともと、医薬品や医療機器の製造物責任から研究をスタートしていますが、医薬品や医療機器が製品化されるまでには、製造物責任以外にも臨床試験、市販前承認/市販前確認/認証、市販後調査、保険収載/償還など各種ステージで法規制がかかわってきます。そのため、最初は製品の安全性を高めていくための法政策として、製造物責任と行政規制に関心を持っていたのですが、むしろ、医療関連製品の創出のための法規制一般へと関心が広がりつつあります。
医療分野は、医師という専門家が介在する領域で、必ずしも法的な規制が強化されればよい、という話ではありません。法は、ヒトの病気を治せませんし、瀕死のヒトの命を救うこともできません。法が可能なのは、医師や医療従事者に、さまざまな医療技術/医療関連製品を駆使して、診断、治療、そして予防サービスを人々に提供してもらいやすい環境を生み出すこと、ただそれだけに過ぎません。医療における法の力には限界があり、万能ではないということです。
人間にとってかけがえのない健康を支える医療、そして医療に関係する法について、皆さんとゼミで学べるのを楽しみにしています。
Photo by 今祥雄
2016年8月21日日曜日
ゼミにおける授業時間外の活動について
ゼミでは、授業時間外にもさまざまな活動をしています。強制的に参加させるのではなく、参加したい人が参加しやすいような形で、活動を続けています。
- ゼミ合宿(年1回または2回)
- 夏学期終了後のバーベキュー
- 青学のクリスマス礼拝への参加(2016年は12月17日(火))
- ゲストスピーカーセッション
- 各種交流会
このゼミは、2016年から開かれた新しいゼミで、歴史はまったくありません。さまざまな活動は、現在、ゼミ生と計画し作っている真っ最中です。ゼミの活動は、必ずしも強制参加ではないですが、一緒に計画し、参加し、反省して仲良くなること、そして、社会に出てから独りでもグループでも働けるような人材になることが期待されています。
このゼミでは、法的に考えられるようになって欲しいですが、それと同時に、周りの人から一緒に働きたい、と思ってもらえるような人間になってもらいたいと切に思っています。法律の試験で良い成績を取れることと、就職して活躍できることは必ずしも一致しません。法的に考えられる人でも、人間として魅力がなければ活躍できないかもしれません。ゼミにおけるさまざまな活動を通じて、ぜひさらに魅力的な人間になってください!
Photo taken at a building located in Sinjuku, Tokyo, JAPAN
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