ゼミを選ぶときに、先生に選ばれるにはどうしたらよいだろうか、などと悩んでいるかもしれませんが、実際のところ、本当は、学生がゼミを選んでいる側面が大きいです。ゼミの選考というのは、実は就職活動にしているかもしれません。よい会社に就職したい学生と、優れた学生を採用したい会社の関係、ゼミの選択や選考に近いものを感じませんか?
昔、就職活動をしたことがあるわたしは、本気で金融の世界に足を踏み入れようとしたことがあります。ちょうど、リーマンショックの頃です。そのとき、今でもお世話になっている金融の世界の先輩に教えてもらったのは、「就活ってお見合いみたいなもの。相性もあるし、選んでもらったところに世話になろう、そのくらいの気持ちでいなよ」ということです。企業分析や面接の練習をしたからといって、必ずしも希望の会社に入れるわけではないです。他方、自分が努力してどこかの会社に選んでもらえたら、それなりに理由があってのこと。そこで一生を終えるかどうかは別にして、一生懸命頑張ろうって思えるヒトと、思えないヒトの差は大きい。そういうことを、大学院生の頃に教わりました。
ゼミの選考は、就職活動ほどではないにしても、似た側面があります。どこでもよいけど入らないとダメなんじゃないかとか、入れても楽しくなかったらどうしようか、そもそもどのゼミがよいのかなって考えていないでしょうか。ゼミの選考というのは、学生にとってはもちろん、先生にとっても学生を選ぶことになる場合もあります。でも、そのような過程を経て、もしどこかのゼミに入れらとしたら、とそのゼミでの活動は、きっと貴重なものになると思います。
ゼミの選考は大事ですけど、大学生活のすべてではないです。それなりにゼミについて傾向分析をして、自分と合いそうな、そして自分が活躍できそうなゼミを見つけて、自信を持って応募してみてください。結果はともかく、きっと良い経験になると思います。就職活動と似ているなんて言う人はあまりいないかもしれませんけど、自分を良く見せる経験は、就職活動においてきっと無駄にはなりません。
皆さんが、僕のゼミであれ、他のゼミであれ、希望のゼミに入り、楽しい生活を送れるように祈っています。
Photo taken at a building, located in Roppongi, Tokyo, JAPAN