2020年1月12日日曜日

法学の「死」(1)

「契約の死」は、内田貴先生が紹介されていて、日本でもよく知られていますね。グラント・ギルモアの著作、知らない人は是非、ご確認を。https://chicagounbound.uchicago.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=3986&context=uclrev

僕が書こうと思ったのは、「法学の死」。こんなの本当は書いちゃいけないんだろうな(笑)。そもそも、ロー・スクールが作られた後の法学部の役割っていろいろと議論されてきたけれど、究極、リベラルアーツとしての法しか教えないなら、学部を必要としないってことになりますよね。それ以上を教えようとすれば、ロー・スクールでいいじゃん、という考え方もあり得ます。それが、今の「法学の死」ってこと。

法曹資格を必ずしも得ないけど(中にはロー・スクールを目指す人もいる)、リベラルアーツ以上の法的な知識を使って稼ぐための学部が法学部、ってことですよね。リベラルアーツ以上の法的な知識で、他学部にないものを提供できなければ、僕らはお金を貰えないし、貰ってはいけない。

学部に就職してからずっと、考えてきたことです。一定の「答え」を持って、これまで教えるというか、学生と一緒に勉強してきました。

という、このくらいのことは、『法学入門』にも書いてますね(笑)。先人だって、ちゃんと考えてはいた。

僕は少し、『法学入門』を使って法学の再生を考えてみたいです。可能性がまだあるのかどうか。