法学部にいると、「すべてを想定内にしとけ」みたいな議論が横行します。契約とか、不法行為でもいい例ですけど、あと知恵でみたら、そりゃ、全部想定内になりますよね。
現実には、すべての事象を想定内にしておくことは無理です。今夜、道端で蹴られるかもとか、ぜったいに想定する人はいないでしょう。
コロナウィルス感染症の感染拡大で、就活のスケジュールや進み方は変わってしまいましたよね。誰も想像していなかったと思います。もちろん、すでに内定を持っている人はいるでしょうけど、本命はこれから、という方もきっと多いはずです。想定外のことが起きた時こそ、実は実力がモノをいうんです。情報収集し、プランBやCまで用意しておく。相手の企業も大変な状況なので、自分のこともだけど、企業のことも考慮するくらいの余裕は必要かと。これまで、早め早めに準備してきた学生や、インターンに行ってきた学生の方が、対応力はあるでしょうね。
今まで準備できなかった学生でも、別にあきらめる必要はないです。危機に強い学生、本番に強い学生っているでしょう。こんな状況だからこそ、素直に状況に対応する、淡々と前に進むのが大事です。パニックにならずに。昔、トップティアのある外資系証券に勤めていた友人が言ってました。「人に聞く暇もないし、優先順位を決めることさえできない状況なんだ。あふれる仕事を、ただ、淡々と黙々と片付ける。リスクを見極め前に進めるものを進め、駄目なものは止める。それだけだって」。
繰り返しになりますけど、どんなに準備しても、想定外のことは起こります。想定外を減らすことはできても、ゼロにはできません。ゼロにできない前提で、あなたなら今、何をする?法学部って、机上の空論ばかり扱うから、危機に強いはずが弱くなっている。それが僕の印象です。現場に出たら、常に想定外の連続。頭にくることばかり。それを楽しまないと。謝ったり、お願いしたり、誰かにやらせたりして乗り越える。乗り越えたら相手に返す。そういうずぶとさ、ロブストさが求められているんじゃないかな。
頑張って!