2018年11月23日金曜日

Not for any Presidents who appointed as federal judges

アメリカでは、三権分立の問題がいつも念頭にあり、そのせめぎあいの中で法や政策が生み出されています。最近のニュースも、それをまざまざと見せつけてくれました。

https://www.fox4now.com/newsy/chief-justice-responds-to-trumps-criticism-of-obama-judge

トランプ大統領が、第9巡回区連邦控訴裁判所の判事を「オバマ前大統領の裁判官だ」と罵ったのに対し、最高裁長官であるロバーツ裁判官がそんな裁判官はいない、とコメントしたとのこと。指名した大統領の党派は共和党と民主党、どちらもあり得るけど、裁判官は裁判官であり、大統領の裁判官ではなく司法部は独立している、ということですね。

党派性が出てしまいそうな判決こそ、一番、党派性が感じられないような判決が求められるわけですが、結論だけで判断されると裁判官としては厳しいでしょうね。和解もあり得ない事案ですし、逃げようがないので。こういうときこそ、裁判官の力の見せ所ではあるのでしょうけど、こんなことは歴史上、あまり聞いたことがないです。

間髪入れずに最高裁がコメントするあたりがアメリカですね(笑)。大統領、それを言っては合衆国憲法のもとで国政が機能しなくなる、とまでは言ってないですけど、法の国アメリカの根幹中の根幹の価値が司法部の独立性ですよって。

そういえば、ウィキペディアでCNN v. Trumpの裁判所命令を見つけました。デュープロセスだけで片付けたみたいですね。すごく気を付けて書かれた命令でした。面白かったです。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/99/CNN_v._Trump_transcript_2018-11-16.pdf