2018年10月6日土曜日

迷いを大事にーオープンゼミ2回目に寄せて

ゼミ選び、迷ってますか?迷っていいと思いますし、迷っている部分を大事にして、最後に結論を出して欲しいです。僕のゼミじゃなくても、自分にとって最高のゼミを選んでください。

迷うと言うことは、そこで引っかかる、納得がいっていないということです。他と比べて、マシなゼミ、ないし、リスクが小さいゼミを選ぶのもよいですし、リスクとベネフィットを考慮してリスクが大きくても大きなベネフィットも潜在的にはありそうなゼミを選ぶのも良し。最後に直感で選ぶも良し(笑)。悩みに悩んで選択して欲しいと思います。

案件の決断は期限ぎりぎりまで悩め、僕はそう教わりました。どんなに簡単な判断にも、見えてない事情があるかもしれない。できる限り調査し、リスクを最小化してから決断する、その繰り返しが自分や組織を救うと。失敗のない決断はないから、あとは縁というか、運というか神に祈るのみ、ですかね。

僕の個人的な見解になりますが(たぶん、ゼミ生からは怒られそうだけど)、迷うようなら、僕のゼミは避けた方がよいと思います。なぜなら、僕のゼミは他のゼミとの間で迷うはずがないからです(笑)。他のゼミと比較してくれたら必ず分かるはずですけど、違いすぎるのが僕のゼミ。嫌か好きか、どっちかしかあり得ない、だから悩まないんじゃないかな。

僕のゼミは、おそらくですが、これまでの法学部の常識からすれば、ゼミには該当しないと思います。僕自身は、こんなゼミで勉強したことはありません。担当の会なんて存在しないし、読んでくる判例も決まっていない。図書館に行ってもいいけど、その場で調べる方が大事。いきなりお題を出されて、必死に回答を出すためにリサーチして、考える。相手の出方を予想して、強みを活かして弱みを防御できるような理由付けを考えてプレゼンする。暗記や時間の浪費はゼロ。ゼミにあるのはセンス、リーガルリサーチ、チームワーク、そしてプレゼン。ただそれだけです。ああ、あとは飲み会とか合宿はありますけど(笑)。

医療と法という、最先端の法律問題が起こりやすい分野について、事実と法、そしてセンスを駆使して、クライアントの利益の最大化を追求してみるのが僕のゼミ。プレゼンにレジュメや台本は要りません。そんなの関係ない、というか時には「有害」だとさえ思います。原稿を読み上げているだけのヒトの話、聞きたいですか?準備するなら、ヒトの目を見て、自分の言葉で話せるくらいじゃなきゃ、ぜんぜん意味はないでしょう。現場では、準備時間なんてないですから、その場で、自分の言葉で切り返すしかないんです。レジュメやメモを用意する暇なんてないですよ。法律が言葉の学問だと言うことを、再認識して欲しいです。暗記やレジュメを作る能力の前に、もっと大事な能力というか資質がある、僕はそう思います。

僕のゼミは「華麗なるギャッツビー」のパーティに似ていると言いました。たとえば、初見の僕を用務員のおじさんと間違えた、とか飲み会で言っちゃうゼミ生とか、普通、ありえない、というかいないでしょ(笑)。でも、僕のゼミにはいるんです。感性が少しヒトと違うんだと思いますけど、それはそれでいい。それが個性なんじゃないかな。ちなみに、法律も同じだと思うんです。皆が正しいと言っても、何かしっくりこない、変だ、1人でそう思える感覚を大事にして欲しいです。そして、皆と議論してその感覚が変わるかどうか、ですよね。自分が意見を変えるのか、逆に、皆の意見を変えちゃうのか、必ずしも白黒ははっきりしないわけです。だって、答えは教科書に書いてないし、最高裁判決もないのですから。ちなみに、僕のことは、用務員のおじさんだと勘違いして欲しくないです(笑)。

10月8日のオープンゼミ、前回とは違って少しビジネスの観点を入れようかな、と思ってネタを探しています。なかなか見つからないんですけど、最後なので皆さんに少しでも楽しんで貰えるようにしたいです。

長くなりました。ゼミの選択で悩めるのもあと少し。迷える時間を大事にして、最後は自分を信じて応募してください。僕のゼミであれ、そうでなくても、悩んで出した皆さんの決断が後から正しかった、そう思えるようになることを心から祈っています。