2019年2月27日水曜日

2018年度のオーストラリアセミナー

写真は修了式の様子です。皆、一生懸命にプレゼンした後の様子。
英語は、伝え方や話し方でだいぶ印象が変わります。上手か下手かというより、コミュニケーションの取りやすさが格段に違います。

オーストラリアセミナーしか、僕は知らないのですが(オーストラリアセミナーもすべて知っているわけではないのですが)、セミナーを通じて英語に慣れる、英語を使って暮らせる、英語を使って学び、その内容を表現できるようになります。

デイビス(カリフォルニア州)のサマーセミナーも楽しいし、いいですけど、青学で開かれている各種海外セミナーも楽しいと思います。

もしご関心があれば、ぜひ、毎年4月に開かれる説明会にいらしてくださいね。



2019年2月24日日曜日

2019年度の入門演習に向けてー「法」を使いこなすスキルを磨こう

1年生の皆さんは入門演習、どうやって選択しますか?先生で選ぶのもよし。先輩の意見を聞いていくつかに申し込んでおき、入れたプレゼミで満足するのもよし。僕のプレゼミでは、本ゼミと同じように医療と法を題材にしていますが、本ゼミより基本的な部分、法を使いこなすスキルを磨き上げます。

たとえば、あるレストランでドレスコードとして「正装」が求められていたとします。あなたなら、どんな格好で行きますか?タキシードやワンピース?辞書で調べても、具体的に何を着たらいいかわからない。何を着たらいいですかってレストランに聞くのは3流というか、自分らしさがないです(笑)。連れの方と着たいものがあるとしたら、「ドレスコードでいう正装にこういう服装は含まれていますか」、って聞いたらいい。そうすれば、自分らしいファッションとドレスコードの両方をできるかぎり守ることができるかもしれない。髪型はどうでしょう。服装は電話で事前に確認するとして、派手な色付きのアフロヘアーでそういうレストランに行ったら、無事に入れるのかどうか。タキシードを着ているから許されるのかどうか。最終的な答えは、レストランしか知らないですね(笑)。レストラン独自の「正装」という概念かもしれないし。

僕らは、法学部で法律を学ぶとき、こういう曖昧な世界があると思って学んでいるかな、って思うんです。実は、毎日のニュースを注意深く眺めてみると、こういう言葉の処理次第で結論が変わりうるケースを目の当たりにします。法を使いこなすというのはすなわち、言葉を駆使して自分ないし自分のクライアントに有利な世界を作り出すということです。

医療は人の生死に関係していて、医療と法ではそういう世界を学びます。間違いがあってはいけない世界だけど、実際には人は誰でも間違える。僕もあなたも、あなたの関係者もその間違いに巻き込まれるかもしれない。そんな世界で法はどんな役割を果たすべきなのか、果たせるのか。それを一緒に考えてみたいです。

入門演習では、人前でしっかりと自分の意見を話せるようになることも大事な目標です。
他の人と異なる意見でも関係ない。むしろ、人と違う意見を言えるようになるってことを
目指します。入門演習が終わるころには、メモを使わずに、人の目を見て話せるようになります!

どのくらいの学生が関心を持ってくれるかわかりませんけど、もしよかったら一緒に勉強しましょう。「わたし、後悔はさせないので」。もちろん、本ゼミは別のゼミに行ってくれてオーケーです。

2019年2月14日木曜日

英語で仕事するって普段とどう違う?

英語で仕事をしたことがある人は、なかなか学部生ではいないかもしれないですね。大学院生になると、海外の研究者と共著したりする機会はあるかもですが。英語で仕事するとき、日本語とどこが違うと思います?

言語が違うので、コミュニケーションスタイルはもちろん違いますけど、根本は同じかなって思います。ただし、結論が最初、そのあとから理由っていうのは徹底した方がいいかな。もちろん、時によりけりなんですけどね(笑)。下記のようなことは、常に意識しています。あとは、誰に、どんなタイミングでコンタクトするのかによって、成否は変わりますよね。当然ながら。何度もいうように、この部分を法学部では教えてないんですけど、実務では実際のところ最も大事だったりします。意外と。


  1. 何をしたいのか、何をお願いしたいのか
  2. どうしてそれが必要なのか、背景など
  3. いつまで、どのようにやってほしいのか、やりたいのか
  4. やると、どんないいことがあるのか(逆に、どんなリスクがあるのか)
  5. 失敗した場合のバックアッププラン
  6. 今後の展開
日本で、日本語で仕事するときだって上記は同じです。ただ、できる限りシンプルに、もれなくだぶりなく伝えられないと、誤解を生んでしまいます。言語が違うので仕方ないですよね。


最後に、英語のうまい下手やこなれた表現を使いこなせるかよりも、正確かつ端的な
コミュニケーションを取れた方がいいのではないか、と僕は思います。誠実さや人柄は、
ストラクチャーにも表れますし、何より、今はネットで調べられちゃいますからね。どんな人かって(笑)。

僕は、上記のように考えるので、学部生のころは英語に慣れる方が大事かなぁって
思っています。海外の人と英語を使ってコミュニケーションを取ってみると、楽しいですよ。言葉が出てこないとき、別な単語を探すでしょう。その場でです。とっさに探せないと会話になりませんから。

仕事ができるようになったら、もしかしたら英語でも仕事できるようになってるかもしれませんよ(笑)。

2019年2月11日月曜日

事実か法かー何を使って考える、そして争う

The Good Wifeを見ていると、法学部で扱う知識の先を見せつけられている気がしませんか?たとえば、事実を洗いなおして、自分のクライアントに有利な状況を見出したり、真犯人や本当の原因を解明します。また、交渉がまとまりそうになったとたんに予期せぬ事態で自分のクライアントが不利になり、それを切り返すために事実を探していたら自分のクライアントが急に折れたりもします。要するに、静的ではなく動的な思考が大事ってことですね。あと、ヒトとヒトとの関係を扱っているので、綺麗な解ってそんなになくて、自分のクライアントを救うために誰かを不幸にしたりも当然します。生々しいですね。

僕らは普段、事実も法も明らかな状況で事案を学んでいます。事実関係は過去のもので動かしようがなく、法についても、動かしようのない法令やガイドラインが存在している、そういうある種、コントロールされた実験室のお話を学ぶわけです。でも、本当の生の事案では、事実関係の認定は裁判所や交渉の相手方(ないし独立の第三者)が行うわけで、別に定まっているわけではないですし、法解釈だってそんなに確定していません。最高裁判例がある事例は稀だし、あっても部分的に事案が異なるとすれば別な法解釈の可能性は残る。

そうすると、事実と法の区別や、自分が事実関係で勝負したいのか、法解釈で勝負したいのかなど、自分のクライアントのために自分が使える手段を考えてみることが重要なことに気づきます。当たり前のようでいて、実はすごく難しいんですよ。事実と法の区別以外にも、本当は考慮すべきポイントはありますけど、その話は別の機会に。

就活では、3C(自社、競合、顧客)、4C(顧客から見た価値、顧客の負担、商品やサービスへのアクセスの容易性、コミュニケーション)、4P(製品、価格、販売促進、販売ルート)とか、いろいろなフレームワークを学んだりしますよね。大事なのは、フレームワークより、フレームワークを使って自社や自分のクライアントに有利な状況を作り出す「頭脳」や「行動力」かなって思います。暗記じゃなくて、実際に使えることです。

言葉の定義を問い直すというのは、実は事実で勝負するとしても、法で勝負するとしてもとっても大事。定義次第で、その表現だと事実じゃないとか事実になるってありうるし。法解釈にとって、言葉の定義は適用の射程に大きな影響を及ぼしますしね。

長々と書いてしまいましたけど、自分の意見を言う場面(言わされる場面を含む)では、どんなフレームワークで考えるとこうなるのかって説明出来たらいいのではないか、っていうことです。法学部の学生にとっては、事実か法か、手続きか実体か、私法か公法かっていうようなフレームワークはなじみ深いですよね。フレームワークと武器を意識出来たら、プレゼンはもっともっと効果的に、説得的にできるのかもしれないよっていうお話でした。



データ契約の将来と展望 on Feb. 25, 2019@Yurakucho

データ契約って聞いたことありますか?データをやり取りする契約のこと一般ですけど、民法にはモノとしてデータの記載がないため、データ=モノとはならず、所有権の対象にはならない前提で契約書を作成する必要がある、と考えられています。物権法定主義ですからね(法律で定めればいいだけ、ではあるけど)。民法で対象とされていないデータを扱うとき、どんな点に留意すべきなのか、ちょっと気になりませんか?ちなみに、不正競争防止法も関係してくるので、知的財産法も論点に含まれます。

金融やIT等の分野に就職を希望する人はもちろん、そうでない人も、一度聞いておいて損はないかも。政策立案担当者であり弁護士でもある方々と、実務家、そして研究者がデータ契約の将来について議論します。

ゼミ生をはじめとして、就活でちょっと先を行きたい学生や、法曹志望の学生には、ぜひ、ちょっとでも顔を出していただけたら幸いです。

コーヒーとお菓子くらいは出るかも(笑)。Don't miss it.
参加登録は、下記からどうぞ宜しくお願いいたします。

http://stig.pp.u-tokyo.ac.jp/?p=3300

2019年2月8日金曜日

2018年2年生ゼミの様子

2018年度2年生ゼミの様子です。
撮影は、フォトグラファーの今祥雄氏にお願いしました。



























2018年度4年生ゼミの様子

2018年度4年生ゼミの様子です。
撮影は、フォトグラファーの今祥雄氏にお願いしました。













































2018年度3年生ゼミの様子

2018年度3年生ゼミの様子です。
撮影は、フォトグラファーの今祥雄氏にお願いしました。








































(※2018年度の広報を盛り上げた3人のスペシャルカット, with special thanks)