ゼミの応募が締め切られました。たくさんの方々に応募していただき、本当にどうもありがとうございました。選考前なので、あまり、僕の思いは書けないのですが、心から感謝申し上げます。
週末に「Goliath:ビリー・マクブライド」のサードシーズンを見終えて、いろいろと考えさせられました。クライアントの最善の利益を叶えているのかどうか、それは常にチェックしなければならない。独りよがりにならず、一生懸命にクライアントの利益を具体化し、実現する。それがもし、クライアントにとって望ましくなければ、やはり、この案件を受けてはいけないし、別な形を模索しなければならない、ということです。
僕がゼミで意識しているのは何だろうって考え尽したとき、やはり、究極、負けそうな案件でどこまで挽回できる法理論、法解釈、法実務を見出せるのか、それを学生に学んでほしいんだな、って気づきました。そこには、抽象的だったり、中立的な法はなく、自分の側に「法」と「事実」を手繰り寄せて、どうせ負けるにしても最小限の負けを、もし勝てるなら何とかして合法的に勝つ方法を見つけ出す、そういう営みです。知り合いの弁護士に聞いたら、そんなの、司法修習所でも教えてないって(笑)。経験によって初めて培われるものだって言ってました。でも、僕は、これを少しでも学べないなら、法学を勉強する意味ってほとんどない気がします。
プレゼミでさよならになる学生にも、最低限、法律を学ぶ楽しさを知ってもらいたい。それができたら、僕の役割は終わりですね(笑)。勝てる事件か負ける時間かを客観的に分析できるのは、ある意味で当たり前。それができないよりは、できた方がいい。でも、その先にこそ、法律の面白さはある。それを知って、プレゼミを終えたいなって思いました。