2018年4月28日土曜日

他人の話より自分の経験を大事にしよう

「あの人によると」とか、「聞いたんだけど、○○って△△」という話し方は楽ですが、あまり説得力がないです。雑誌で美味しいと言われているケーキ屋さんの情報をたくさん聞かされるより、自分が食べたケーキの中で特に美味しかったものに関する情報の方が、格段に意味があるし、嬉しいものです。相手は、他でもないあなたと話しているのだから、あなたが得た情報にこそ関心を持つはずです。雑誌の情報は買えば手に入るけど、あなたの情報はあなたからしか手に入れられないでしょう。

最近、インタビューらしき面会を幾つか受けましたけど、自分しか話せない話を提供するようにしていました。他の媒体に書いてある情報は、それを読んで貰えばいいからです。僕の経験、バイアスが若干入っていたとしても、それを伝えないと僕に直接会う意味は無いでしょう。電話で済むし、移動の時間も無駄ですから(笑)。

就活ではあるある話ですけど、パンフレットだけ読んでも、それは会社が一般的に提供している無色透明、ないし会社色の情報にアクセスしているだけです。その会社に働いているあるヒトに会って何回か話を聞いたり、会社の複数のヒトに会ったり、会社のビルを見学しに行ったりした学生の方が、「この人は本気でこの会社に入りたいと思っているのかも」って思って貰えます。会ったのは誰って聞かれたら、部署名と名前を言えるくらい当たり前。パンフレットは、説明会に行けば貰えますし、そもそもインターネット上でいつでもどこでも誰でもアクセスできる情報なのですから。

法律を学んでいると、就活ではある会社に入るためのルールとか、条件とか、そんなのばかりに気を取られがちです。だって、法学部ってルールを学ぶところだからね。でも、ルールを学ぶだけでは足りないです。自分がそのルールを満たしていないなら、満たすように努力してそのエビデンスを集めればいい。また、いままでのルールだと入れないなら、ルール自体変えさせてしまうくらい、自分が魅力的な人間だというエビデンスを集めてもいい。要件事実論という概念があるように、要件だけ覚えたり知っていても、事実や証拠の取り扱いを間違えれば、戦いには勝てないでしょう?

ゼミでは、ルールの捉え方(法解釈の幅)だけでなく、ルールに事実をどうやって適用するのか、どんな事実関係があれば自分に有利な議論を展開できるのか、事実がないならどうやって事実を積み上げられるのか、そこまで学びたいです。

こういった勉強は、他人の話を鵜呑みにしていたり、他人から聞いた話をただ受け売りしていても、絶対に身につかないです。他人の話より自分の経験を大事にしてみませんか。
自分で1つでも、何かしら経験した方がいいですよ。大学生活が変わるはずです。



契約の力

ゼミは早いものでもう3回目が終わりました。3年生ゼミでは顔合わせの懇親会が開かれ、思いのほか盛り上がりました。スタートは悪くないですけど、問題はここからどこまで伸びられるのかです。2年間はあっという間ですから、是非、この調子で頑張ってください。

契約の力は偉大ですね。将来、やりたいことを実現するためには契約がなければ不可能です。絶対に無理です。契約だけでは足りなくても、契約がなければそもそも絶対にできません。ゼミ生の皆さんにも、そのことを知ってもらいたくて、まずは自分がチャレンジしてみることにしました。

実は、2017年の11月7日に着想したある企画が、2018年4月27日に実現しました。約6ヶ月かかっています。短いとも言えるし、長かったとも言えますけど、契約なしには将来の出来事を計画し、実行に移すことはできないのだと再認識しました。

人生は一回きり。だから、せめて青学での4年間を大事に過ごして、素晴らしい人生を送って欲しい。僕だってそんなメッセージを学生に伝えることはできます。ただ、あまり意味はないでしょう。僕は大学生活を満喫せずに今に至っているからです(笑)。誰に伝えて貰おうか、どう伝えて貰おうか、どこで伝えて貰おうか、伝えた内容をどこかに永遠に残しておくにはどうしたらよいか。そんなことを考えていました。

はじめての試みにはリスクがつきもので、何が起こるのかもよくわからないものです。やってみなければわからないリスクもあります。リスクを合理的に想像し、リスクをコントロールして、Win-Winな世界を創り出す。契約の本質に触れながら、約6ヶ月の間過ごしてきました(実際の準備期間は2ヶ月くらいです)。さまざまな方々の協力を得て、企画を現実のものにできました。関係者の方々には本当に感謝しています。

契約はまだ終わっていないけれど、企画の大半は2018年4月27日で実現しています。
契約が終わるときに、当事者がWin-Winな関係になっているように、そう思って今の時間を過ごしています。そして、新たな契約が結べたら、さらに面白い世界を見られるかもしれないですよね。

考えてみたら、ゼミに入るというのも、対価は伴わないけど、ある意味の契約なのかもしれない。せっかく入ったなら、ゼミ生の皆さんとWin-Winな形で終わりたいですね。そんなことをいう教員なんて、たぶん、どの大学にもいないでしょうけど(笑)。

ゼミ生の皆さん、契約の力を駆使して、是非、新しいことを実現してください。
応援しています。リスクのないところにリターンは絶対ないので。