2018年3月18日日曜日

Toward a value based seminar

もうすぐ2017年度の卒業式を迎えますね。2018年度がはじまります。ワクワクする一方、毎年、どうなることかと恐怖を覚えるのが3月末です。

学生の皆さんの気持ちはわかりませんが、教える側だって新学期は非常に緊張します。どんな学生と学ぶのかわからないですし、毎年同じ内容を教えるわけにもいかないですしね(笑)。毎年、同じ教科書を同じように教えるだけなら、僕らは給料を貰えなくなってしまいます。バリュー・クリエーションがゼロだからです。むしろ、時間の無駄なのでバリューを減らすだけです。

僕は、米国で「value based healthcare」という仕組みを学んでいるところですが、医療だけではなく教育の分野でも、いずれ「value based education」という大きな流れが生まれると思いました。すごく単純化していえば、教育の現場は大学という場所に限られなくなり(e.g., 場合によっては大学が一部について予備校を活用する)、アウトカムの向上を目指してさまざまなステイクホルダーと協同し、教育のコストをできる限り減らしていくとともに、アウトカムの向上に対してボーナスを得る、という仕組みです。教育がビジネスに成り下がる、って怒る先生方もいるでしょうけど、仕方ないですね。生きる糧を提供してお金をもらうのが「教育」ですから。高等教育えあれば、なおさらそうです。

ゼミは教育の中で最もバリューを出せる部分の1つですが、僕は自分がゼミでどのくらいのバリューを出せているのか常に問い直しています。そもそも、バリューはどうやって計算することができるのかも含めてです。楽しい、知識が増える、友達が増える、リーガルマインドを駆使できる、就職に役立つなどなど、バリューの計り方はさまざまですし、各ゼミ生によってバリューのとらえ方は違うでしょう。その中で、僕は1人1人のゼミ生に満足してもらいたいのです。

あと少しで新学期ですが、皆さんも自分を磨いて、2018年度の講義やゼミに臨んでください。


(A photo taken in Washington D.C. in 2018)